shanon's note

プログラミングとアニメがすき

高専の時に使ってた教科書を思い出してみた

この間、エンジニアの友だちがうちの本棚を見て「面白そうな本多いね〜」と言ってくれた。
本と言っても普通の人が見ても興味を示さないような、いわゆる技術書が多いのだけど、そういえばその一部は高専の時に使ってた教科書だったなぁと思い出した。
当時は授業中以外には読んでなかったけど、エンジニアになった今読み返してみると、結構面白かったりする。
僕は「情報工学科」だったので、コンピュータ関係の技術書が主でした。

コンピュータアーキテクチャの基礎

コンピュータアーキテクチャの基礎

コンピュータアーキテクチャの基礎

高専3年次に使った、コンピュータアーキテクチャの入門書。
レジスタレベルの基本アーキテクチャから始まり、論理回路、演算アーキテクチャ、メモリ管理、最後の方あたりは通信周りの技術も少し説明している。
広く浅くではあるけど、これさえ読めばコンピュータがどうやって動いているのかざっくり理解できる。
知識レベルとしては基本情報技術者試験の午前くらい。
学校卒業してもうすぐ4年経つけど、コンピュータの根底にある基本的な仕組みを知るためには今でも全然使えると思う。

コンパイラ

コンパイラ (情報系教科書シリーズ)

コンパイラ (情報系教科書シリーズ)

高専4年次に言語処理なんとかという授業で使った。
コンパイラという言葉では知っているけど中身はよくわからないという代物を紐解く。
当時は完全にサッパリだった。今読んでもむむむ・・・って感じ。苦手だったなぁ。。

オペレーティングシステム

オペレーティングシステム (情報処理入門コース 2)

オペレーティングシステム (情報処理入門コース 2)

OSの入門書。高専4年次で使用。
そもそもOSとはなんぞや?というところから、プロセスの仕組み、入出力制御、セキュリティ、分散処理などなど。
初版が1992年で、授業で使ってた本が第21刷だった。なんというロングセラー。
それだけコンピュータの普遍的な仕組みを説明している本なんだと思う。

情報理論入門

情報理論入門

情報理論入門

高専4年次で使用。
さっきの「オペレーティングシステム」の初版でもかなり前の本だなーと思ってたけど、
これは1969年初版。昭和44年。使ってた時点で第22刷。超ロングセラー。
「情報の本質について簡明にあますところなく記述された、比類なき入門書であり、また情報処理工学に携わる人へのバイブル。」と書かれている通り、コンピュータ以前の「そもそも情報とは。」という部分を数学的に解説している。
この授業でエントロピーという言葉を初めて知った。

半導体のすべて

〈入門ビジュアルテクノロジー〉最新 半導体のすべて

〈入門ビジュアルテクノロジー〉最新 半導体のすべて

ソフトウェアだけじゃなくてコンピュータそのもの、ハードの基本も理解しましょうということで、半導体の仕組みを勉強した。
イラストが多くて分かりやすい。授業の講師もソニー半導体部門の人が来てくれて、かなり丁寧に教えてくれた。
今となっては物理的な半導体素子を気にすることなんてそうそうないけど、雑学として知ってても損はないと思う。

通信工学概論

通信工学概論 第2版 (基礎電気・電子工学シリーズ)

通信工学概論 第2版 (基礎電気・電子工学シリーズ)

  • 作者: 山下不二雄,中神隆清,西巻正郎,関口利男
  • 出版社/メーカー: 森北出版
  • 発売日: 2000/09/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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高専5年次に使用。
情報通信領域にがっつり特化した入門書。
全部で200ページ弱と他の技術書に比べるとやや薄いものの、情報量、アナログ・デジタル変調、交換システム、通信方式などなど、基本的なことは全部押さえられる。

マスタリングTCP/IP 入門編

マスタリングTCP/IP 入門編 第5版

マスタリングTCP/IP 入門編 第5版

高専5年次に使用。
ネットワークエンジニアリング入門の決定版。
インターネットの基本からIPアドレスの仕組み、主要ネットワークプロトコルの構造などなど。
ここで勉強したことが社会人になってから一番役に立った知識かもしれない。


学んできたことを思い返してみると、どれも基本に忠実な授業ばかりだったことに気づいた。
流れの早いIT業界と言えども構造の根底にある基本的な知識は陳腐化しにくいし、そういう意味であの頃のシラバスはよく考えられて作られていたんだなー。
あと、学校で学んだことが今も地続きになっているのはかなり幸運なことだなと思った。

今の学生はどんな教科書使ってるんだろう。