shanon's note

プログラミングとアニメがすき

これをわしが描く意味って何だろう。 #musani

SHIROBAKO Advent Calendar 23日目です。今年もいよいよ大詰めですね。

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これをわしが描く意味って何だろう。

第12話、宮森がアニメーター探しに奔走する中で出会った菅野光明氏との会話です。

宮森さん、これをわしが描く意味って何だろう。どうしてワシに頼んできたの?

http://livedoor.4.blogimg.jp/anico_bin/imgs/4/d/4de449c3.jpg 出典: http://anicobin.ldblog.jp/archives/42584529.html

このシーン、宮森は「とにかく誰でもいいから人がほしい!!!!」という場当たり的な要望で菅野氏に仕事をお願いしてしまいました。(宮森もスケジュール的に追い込まれていて焦っていたと思います。しょうがない。つらい。)

きっと菅野氏もそんな状況を看破しつつ、あえてこういう言葉で返します。

アニメーターも人間だから、この仕事はお前にしかできないって言われたいんだよね。

http://livedoor.4.blogimg.jp/anico_bin/imgs/0/8/0832ad5d.jpg 出典: http://anicobin.ldblog.jp/archives/42584529.html

この状況、

  • 依頼する側: 時間もないし、誰でもいいからたすけてくれ!!!!!!
  • 引き受ける側: これを自分がやる意味ってなんなんです???

という微妙なすれ違いがありました。

エンジニアの現場でもよくある構図じゃないでしょうか。
ビズ側の人は「誰でもいいからやってくれ〜」だけど、エンジニアは「なんで自分なんですか」となってしまってギスギスしてしまう状況...(´;ω;`)ウッ…

どうして意味にこだわってしまうのか

引き受ける側(=クリエイター側)が仕事の意味にこだわってしまうのは、「誰がやっても同じことはやりたくない」という思いと同時に「自分が得意なことのほうが価値を最大化できる」とわかっているからだと思います。どうせやるなら自分にしかできないことをやりたい、得意分野で貢献したい。
もちろん、つべこべ言う前にやらないと死ぬ!!!みたいな状況はありますが、それが長く続くことは良くないことだし、やはりクリエイターにとっての理想の仕事は「自分がやる意味を見いだせる仕事」のはずです。

SHIROBAKOの場合

先ほどのシーンの続きで、菅野氏が

ムサニならいるじゃんあの人、杉江茂さん。

と言って『杉江3日伝説』の話をします。

知らない?チャッキーのオープニング、一人で全部描いたの杉江さん』

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ここでようやく宮森は菅野氏に依頼しようとしていた仕事が、実は杉江さんが適任だったことに気付き始めました。杉江さんにとっての得意分野は、きっと杉江さんにとって「意味を見いだせる仕事」のはずです。

逆になんで杉江さんに頼まないか不思議だがね、わしは。

それを菅野氏もわかっていたんですね。きっと。

そして杉江さんが中心となって原画を描き上げた結果、作品は無事完成を迎えることができました。
自分の得意分野で描く意味を見いだした杉江さんと、その姿を見て自分の描く意味を見いだしたチームメンバーの団結・・・最高のチームワークです。

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仕事が終わった後、杉江さんが宮森と話をします。

仕事を振ってくれなかったら、僕はムサニのお荷物で終わるとこだった。
自分にもまだやれることがあるんだとわかって、とても嬉しいんだよ...ありがとう。

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描く意味を取り戻した杉江さん、本当に生き生きしています。ここ何回みても泣いてしまう...

まとめ

クリエイター仕事においては、メンバーそれぞれがやる意味を見いだした結果のチームワークが大きな成果を生むと思います。SHIROBAKOを見ているとそんな気持ちになります。
「与えられた仕事から意味を見いだす」という方法も大事ですが、どうせだったら「描く意味」を見いだした仕事をやっていきたいし、そういうチームを作っていきたいと思いました。

2018年もいい仕事ができるようにがんばりマスタング